側弯症について知っておきたいこと

背骨が左右に曲がる側弯症は、成長期の子どもから高齢者まで幅広い世代に見られる症状です。

早期発見と適切な対応が、進行を防ぎ、日常生活の質を保つ鍵になります。

側弯症の原因とは

側弯症にはいくつかの種類があり、原因も異なります。

最も多いのは特発性側弯症で、思春期に発症することが多く、原因ははっきりしていません。

先天性(生まれつき)や神経・筋肉の疾患によるものもあります。

また、高齢者では加齢に伴う変性によって側弯が進行することもあります。

側弯症は短命や寿命に影響する?

軽度の側弯症であれば、日常生活や寿命にほとんど影響しません。

ただし、重度に進行し心肺機能に影響を及ぼす場合、呼吸障害や循環器系の問題が生じることがあり、健康寿命に関わる可能性があります。

適切な治療と経過観察を続けることで、長期的な健康リスクを最小限に抑えることができます。

側弯症でやってはいけないこと

過度な体幹のねじれや片側だけに負荷をかける動作、長時間の不良姿勢などは避けた方がよいとされています。

特にスポーツや筋トレで左右差の大きい動きを続けると、側弯が進行するおそれがあります。

無理なストレッチや自己流の矯正も逆効果となることがあるため注意が必要です。

側弯症の症状について

初期は自覚症状がほとんどなく、鏡で見たときの肩や腰の高さの左右差、背中の左右非対称などで気づかれることが多いです。

進行すると、背部痛、腰痛、疲れやすさ、姿勢の悪化などが現れるようになります。

さらに進行すると、肺や心臓への圧迫による息苦しさが出ることもあります。

側弯症の治療について

治療は年齢や側弯の角度、進行のスピードによって異なります。

軽度で進行が見られない場合は経過観察を行い、中等度以上の場合には装具療法(コルセット)やリハビリが行われます。

重度で日常生活に支障がある場合や痛みが強い場合には手術が選択されることもあります。

いずれの場合も、専門医による定期的な診察が欠かせません。

側弯症に効果的なストレッチ

ストレッチは筋肉の緊張を緩め、痛みの緩和や姿勢改善に役立ちます。

特に、体幹を左右バランスよく使う運動や、背中の柔軟性を高めるストレッチが効果的です。

ただし、側弯の種類や程度によって向いている運動は異なるため、必ず専門家の指導を受けたうえで実施することが大切です。

背中や肩の左右差に気づいたら、早めに整形外科を受診して状態を確認することが、将来的な不調を防ぐ第一歩です。