ヘバーデン結節について知っておきたいこと

ヘバーデン結節は、指の第一関節にこぶのような腫れや変形が見られる疾患で、中高年の女性に多くみられます。

ゆっくりと進行するため、初期に気づきにくいこともありますが、早めの対応が大切です。

ヘバーデン結節の原因について

原因ははっきりとは解明されていませんが、加齢やホルモンバランスの変化、指の使い過ぎなどが関係していると考えられています。

家族内での発症も多く、遺伝的な要因も影響している可能性があります。

関節の軟骨がすり減り、骨が変形していくことで症状が現れます。

初期症状にはどんなものがあるか

初期には指の第一関節に違和感や軽い痛みを感じる程度ですが、進行すると腫れや変形、関節の動かしにくさが目立つようになります。

症状は左右対称ではなく、特定の指に偏ることもあります。

初期の段階での気づきが、進行の抑制につながります。

ヘバーデン結節の治療方法

現時点で完治させる治療法はありませんが、症状の緩和と進行の抑制を目的とした治療が行われます。

主に保存療法が中心で、消炎鎮痛剤や湿布、テーピングなどによる対処が一般的です。

リハビリや軽いストレッチも有効で、痛みやこわばりを和らげる効果があります。

症状が強い場合には、ブロック注射が行われることもあります。

放っておくとどうなるか

ヘバーデン結節を放置すると、関節の変形が進み、痛みが慢性化することがあります。

また、関節の可動域が狭まり、指先の細かな動作に支障をきたすようになります。

重症化すると、関節が硬くなり、動かなくなることもあります。

やってはいけないこととは

無理に指を使い続ける、力を入れて曲げ伸ばしする、マッサージやストレッチを自己判断で行うことは避けましょう。

炎症や痛みが強いときは、できるだけ指を安静に保ち、冷却などの対処を行うことが重要です。

誤った処置は悪化を招くことがあります。

手術が必要になるケース

保存療法で改善が見られない場合や、痛みや機能障害が著しい場合には、手術が検討されることもあります。

手術では、関節の固定(関節固定術)や変形部位の切除などが行われます。

ただし、手術の適応は慎重に判断され、日常生活への影響度を考慮して選択されます。

指先の痛みや変形に気づいたら、早めに整形外科を受診し、正確な診断と適切な治療を受けることが大切です。